不明熱と内科の疾患

2018/04/01

 不明熱とは内科医である以上必ず一定の頻度で遭遇する疾患であります。定義的には38.3度
以上の発熱が3週間以上持続すること、3日間以上の入院または3回以上の外来診療で原因がわからない
発熱と定義されます。一般的には感染症、悪性腫瘍、膠原病が3大不明熱疾患と言われており、その3大
不明熱疾患を否定したうえで自己炎症症候群などを否定していくのが定石とされております。画像診断
の進歩により深部膿瘍などは以前に比べ飛躍的に発見されるようになりましたが注意は必要です。
診断に難渋する骨髄炎や前立腺炎、歯槽膿漏等も見逃してはいけません。そのほか結核や最近
増加傾向である非結核性抗酸菌症にも配慮が必要です。またサルコイドーシス、薬剤性発熱、
亜急性甲状腺炎、Castleman病、家族性地中海熱、TNF受容体関連周期性症候群、化膿性無菌性関節炎、
壊疽性膿皮症、アクネ菌感染症、血管炎などなどが不明熱で考えられる疾患といわれております。
原因がわからなければ治療に到達しないためしっかり診断をつけていきましょう。

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