内科と貧血

2018/05/24

健診で貧血を指摘されることがたまにあるかもしれませんが、今回は貧血の原因として一般的なものに
ついて触れてみます。ちなみに貧血はないか(内科)の「な」みたいなものでありますので一般内科
のクリニックを受診すればその原因についてはほとんどのクリニックでしっかり調べてくれると思います。
まずは代表的な貧血ですが小球性低色素性貧血(赤血球が小さく濃度が薄い)では鉄欠乏性貧血、慢性炎症、
サラセミア(遺伝性疾患)、鉄芽球性貧血などがあります。
また正球性正色素性貧血(赤血球の大きさは正常で濃度も正常)では再生不良性貧血、溶血性貧血、遺伝性
球状赤血球症、発作性夜間血色素尿症、腎性貧血があります。
大球性正色素性貧血では葉酸欠乏性貧血、ビタミンB12性貧血、悪性貧血、薬物性貧血などが代表的です。
ますは採血で小球性なのか正球性なのか大球性なのかをふるい分けしたうえで、小球性であれば鉄欠乏性貧血
なのか慢性炎症があるのかなどを検索していくことになり、正球性であれば再生不良性貧血や溶血性貧血、
腎性貧血などを検索していく、大球性も同様に葉酸欠乏やビタミンB12性貧血などをチェックしていくという
診断方法をとるのが多いです。またひとくちに鉄欠乏性貧血といっても、胃潰瘍からの出血や小腸びらんからの
出血、大腸ポリープよりの出血、婦人科系からの出血など原因は多岐にわたっておりますので胃カメラを
やることになったり大腸カメラを受けることになったり、婦人科受診することになったり、カプセル内視鏡で
小腸検査することになったりと検査事項はたくさんありますが、診断することが治療につながりますのでそこは
辛抱も大切です。貧血の治療に関しては原因がこれだけあるために治療もそれぞれで一概には言えませんが、
胃潰瘍からの出血では抗潰瘍薬の内服や溶血性貧血ではステロイドを使用したりとそれぞれではあります。
治療に関しては大きな病院で化学療法をやることなどもありますが、まずは診断はクリニックでつけていくことが
多いですので健診などで指摘された際にはご相談ください。

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