大腸メラノーシス のお話

2017/11/12

 長期間便秘薬を使用している方の中で、大腸カメラ(下部消化管内視鏡)を受けたことのある方は
大腸が黒く色素沈着してますよ~と先生に言われたことがあるかもしれません。それは医学的には
大腸メラノーシスと呼ばれ、大黄、センナ、アロエといった大腸粘膜や腸内神経叢を刺激して、便通を
起こさせる薬剤や食物を摂取することにより起こります。大腸粘膜が黒色に変化する原因は大黄、センナ
アロエなどのアントラキノン誘導体がp53を介した上皮細胞の自死(アポトーシス)とその自死した
細胞をマクロファージが貪食することにより、マクロファージ内にリボフスチンが沈着して起こると
されています。大腸メラノーシスは大腸腺腫や大腸癌のリスクが高いとする海外論文が複数あるため、
大黄の含有の漢方やセンナ含有の薬剤、アロエ食品などはなるべく避けることが望ましいとガイドライン
でも指摘されております。ただし既にほかの薬剤も使用下で、それが無いと排便ができない方はその
限りではないと考えられますので、是非主治医の先生や消化器内科の先生にご相談ください。

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