大腸癌の現時点で(科学的に)分かっている予防法

2018/04/14

 院長も前回受けた大腸内視鏡(大腸カメラ)が約4年前となっておりそろそろまた自分も受けなければ
なあと思いつつ、今回は現時点で科学的にわかっている大腸癌の予防法についてお伝えしておきます。
大腸癌は日本でもそうですが諸外国においても癌死亡の上位を占めており、特に海外では予防の論文
が多く見受けられます。赤身肉や加工肉を多く摂取した群とそうでない群を比較した海外の研究では
多く摂取した群では大腸癌の発生が1.2倍になったとういう論文があります。また日本の研究では
赤身肉は大腸癌のリスクを上げますが加工肉は日本人が食べる程度の量では有意差は認められなかった
ようですが、欧米の方並みに加工肉を摂取される方は注意が必要です。さらに喫煙では大腸癌のリスクは
1.18倍に上がるという論文があります。またBMIが30以上の群と25以下の群で比較すると男性では
1.41倍、女性では1.08倍の危険因子となります。またアルコール摂取もリスクファクターです。
赤身肉を控える、加工肉を摂取しすぎない、禁煙、BMIを25以下にする、飲酒を控えるというのは一つの
予防法と考えられます。
 ここまではリスクにのみ記載いたしましたがここからはリスクを下げるほうをお伝えします。ますは運動
です。適度な運動を心がけることで男性では0.78倍に女性では0.71倍に大腸癌リスクが減少する
という論文があります。さらに牛乳1日250g以上摂取した以上飲んだ群は大腸癌リスクが0.86倍に
減少する論文があります。野菜と果物に関しては大腸癌を減らす傾向は認められましたが統計学的な有意差
は認めなかったようです。以上をまとめると赤身肉と加工肉、アルコール、喫煙は控えめに、BMI30以上の
方はダイエットをしていただき、適度な運動と牛乳、野菜、果物を摂取すると大腸癌からは逃れられるかも
ですね。ただし遺伝性に大腸癌を発生しやすい方もいらっしゃるので、定期的な大腸カメラで鬼に金棒
といったところでしょうかね。

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