鳥肌胃炎 のお話

2017/10/02

 今回は鳥肌胃炎とは?です。今回もややマニアックな病気を取り扱っていきます。
鳥肌胃炎はピロリ菌感染に伴う免疫応答反応で、病理学的にはリンパ球浸潤や大型リンパ濾胞
の形成により、内視鏡でみると鳥肌のように凸凹に見えるため、鳥肌胃炎と呼ばれております。
多くの場合には幽門前庭部から胃角部にかけて観察されることが多いとされております。
また鳥肌胃炎従来は若年女性に多いとされておりましたが、小児や若年成人のピロリ菌感染のある方に、
認められることにより、現在は若い女性に限定した病態ではないことがわかっております。また鳥肌胃炎
は消化性潰瘍や胃癌との合併例も多く報告されており、国内の論文によると鳥肌胃炎と未分化型胃癌との
関連があるとされております。しかしいずれにしてもピロリ菌感染の1病態ではありますので、
早めに除菌をして1年に1回内視鏡を受けていただいたほうがよいことには大きな違いはありません。
また除菌により鳥肌胃炎の凹凸は経時的に消退していきます。

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