好酸球性食道炎 のお話

2017/09/19

好酸球性食道炎、ちょっと珍しい病気ですが、逆流性食道炎と症状が似ている病気ですが病態は
全く違います。まずは好酸球性食道炎という病気の病態を説明をいたします。自己免疫および
なんらかのアレルゲンの原因によって、食道の扁平上皮の中に好酸球が浸潤して、炎症がおこり
長期間になると繊維化のために食道狭窄を起こすこともある疾患です。この病気が認知されるように、
なってきたのも1990年代と比較的最近でありますが、欧米での有病率は10万人につき50人くらいと、
食道アカラシア程ではないですけれども、珍しい病気の一つです。症状は患者さんの年齢によって
違いますが、幼少の患者さんではミルクの摂取障害や、発育の遅れを認めたりします。
成人患者さんでは胸痛、胸やけ、胸のつかえ感などがあり逆流性食道炎や食道アカラシア等とも
症状ベースでは、鑑別が必要な疾患ではあります。診断は血液検査では約30%の症例で好酸球の
増加を認め、血清IgEは70%の例で増加がみられます。
引き続き診断指針(案)と治療についてお話させていただきます.
現在の診断指針(案)は厚生労働省の班会議で作成されたものとなっております。
1、症状(嚥下障害、つかえ感など)を有する。
2、食道粘膜の生検で上皮内に20/HPF以上の好酸球が存在している。(生検は複数個所が望ましい)
3、内視鏡検査で食道内に白斑、縦走溝、気管様狭窄を認める。
4、CTまたは超音波内視鏡で食道壁の肥厚を認める。
5、末梢血中に好酸球の増多を認める。
6、男性。
7、プロトンポンプ阻害薬は無効でグルココルチコイド製剤が有効である。
上記7項目のうち1,2は必須項目とされています。

治療は、好酸球性食道炎はアレルゲン(食べ物が多い)によっておこるアレルギー性疾患であるため、
アレルゲン物質を除いた食事にすると、速やかに改善することが多いです、またアレルギー疾患である
ことより、ステロイドの投与でも改善しますが、最近はそのステロイドの副作用の軽減のため
局所ステロイド投与も試されています。

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