アトピー性皮膚炎の方に朗報
2018/05/12
長年アトピー性皮膚炎で悩まれている方も多いこととはおもいますが、アトピー性皮膚炎に新薬が
発売されました。その新薬の名前はデュピルマブ(遺伝子組換え)製剤といい、デュピルマブは、
アトピー性皮膚炎で中心的な役割をしてしまうIL-4受容体複合体及び、IL-13受容体複合体に共通の
IL-4受容体αサブユニットに特異的に結合して、両方の受容体複合体の形成を阻害して、IL-4、IL-13の
両方のシグナル伝達を阻害。そして症状を改善させるという遺伝子組換えヒト型モノクローナル抗体です。
効能効果ですが、治験ではデュピルマブを初回600mg、以降300mgを2週に1回皮下投与する群、デュピルマブを
初回600mg、以降300mgを週に1回皮下投与する群プラセボ(偽薬)を週に1回皮下投与する群に1:3:3で
割り付けをして治験を行ったようです。すべての患者さんに日本の分類でストロングクラスのステロイド外用薬を
併用して、52週間治療して、その後12週間経過を追跡したところ、そう痒NRSスコア変化率は投与開始後2週時
には有意な低下を示し、16週時には-56.6%で、皮膚病変を評価する IGA≦1(消失/ほぼ消失)(医師による
全般評価スコア)を達成した患者さんの割合についてもデュピルマブ群の優越性が検証されたそうです。
今までのアトピー性皮膚炎の中等症から重症で悩まれていた方には期待できる薬剤の登場ですね。
特殊な薬剤であり、当院での取り扱いはありませんが、近隣の大学病院などを紹介させていただきますので、
アトピー性皮膚炎でお悩みの方はご相談ください。