アニサキス症 のお話
2017/08/15
アニサキス症はアニサキス亜科に属する生き物で通常はイルカ、鯨(終宿主)
などの胃の壁に頭を刺入した状態で寄生(生活)しています。そこから産卵⇒孵化し
サバ、イカ、イワシ、アジ、タラなど(待機宿主)に寄生して、それを人が
食べてアニサキスが人の胃の壁に刺入し、そこから症状の現れない緩和型と、現れる劇症型に
わかれるといわれています。劇症型となると強い腹痛、悪心、嘔吐などの症状を引き起こします。
人間の体内ではアニサキスは成虫にはなれないため、いずれにしても長くても2週~3週で死滅する
といわれておりますが、腹痛は強いことが多く、耐えられずに救急車を呼ぶ方も
いらっしゃるレベルです。症状は早ければ食後1時間から半日以内に発症することが多く
診断には、まず生もの摂取の問診が大切にもなってきます、治療としては内視鏡的にアニサキス
を取り除くことが劇的な効果をもたらしますが、内視鏡をすぐに受けられなくても症状は
数日で軽快はしていきます。またアニサキスは-20℃24時間の冷凍で死滅するため、
オランダでは魚介類の冷凍が法律で義務づけられてから、アニサキス症が激減したようです。