笑う門には福来るとは本当か?

2018/04/22

 笑う門には福来るということわざは、そのことわざを作った方が想像していたかどうかはわかりませんが、
現在は科学的にも証明されるようになってきており、その医学的な効果を研究した論文も日本および海外の
ものも含めて多く発表されております。その一部を紹介いたしますと
吉野らは26名の女性関節のリウマチ患者さんに1時間余り落語を聞いてもらい笑いを体験、笑い 体験の前後
に気分をFece-scale法、疼痛度をVisual analog scale法で調査。また笑い体験の前後に採血を行い、
疼痛度は落語の前後で有意に減少し、かつ疼痛の軽減と関係のあるエンドルフィンの増加や
methionine-enkephalinの有意な増加が認められたと報告しております。
また別の論文ではNK細胞(免疫細胞で癌化した細胞やウイルスなどに感染した細胞を破壊したり、
マクロファージやT細胞の活性化をしたりもする、幅広い働きをもつNatural killer細胞の略)
伊丹が、笑い体験の後、81例中41例がNK細胞活性の上昇を示したと報告しております。などなど
笑いと健康に対する論文は実は探せば結構あります。皆様の健康のためには、院長もなるべく皆様が笑える
技術を診察に取り入れていかなければいけないでしょうね!

吉野楳-,中村洋,判冶直人,黄田道信:関節リウマチ患者に対する楽しい笑いの影響.心身医学,
36:559-564、1996
伊丹仁朗 :笑いと免疫能.心身医学,34:566-571 1994

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