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　今回のお話は、健診のバリウムでコメント欄にある場合のある胃ポリープです。
胃ポリープと聞くと、ん？なんか悪いもの？と考えてしまいがちですがそうとも限りません。
バリウムなどで指摘の多くが胃底腺ポリープや過形成性ポリープでありますが、当然少ない確率では
胃カルチノイド、胃腺腫、胃がんであることもあります。今回は良性の胃底腺ポリープと、
過形成性ポリープに焦点を当てていきます。胃底腺ポリープは基本的にはピロリ菌のいない
萎縮のない粘膜に発生しますが、まれにピロリ菌のいる胃でも萎縮のない部分には発生します。
一般的には胃癌の低危険群と考えられており、大きさが大きいなどの問題がなければ定期フォロー
も必要はありません。過形成性ポリープはピロリ菌に感染している胃に発生していることが多く
その場合には、文献上ピロリ菌除菌により約８０％のものは消失ないしは縮小が認められるため、
ピロリ菌陽性であればまずは、除菌が第１選択となります。それでも消失せずに増大する、または貧血
の原因になる場合には内視鏡的切除の対象になる場合があります、またピロリ菌陰性でも発生している
過形成性ポリープでは、大きさや貧血の原因になるなどの副症状により、内視鏡的切除や経過観察などの
方針を判断していくのが妥当と考えられております。