高齢者用 肺炎球菌ワクチン予防接種について
2018/03/29
肺炎球菌は主に気道の分泌物に含まれる細菌で、唾液などを通じて飛沫感染し、気管支炎や肺炎、
敗血症などの重い合併症を引き起こすことがあります。肺炎はわが国の死亡原因の第3 位となって
いますが、多くは誤嚥性肺炎が占めますが、一般に細菌によって生じる肺炎のうち1/4から1/3は
肺炎球菌が原因と考えられています。定期接種は自治体によって差異がある可能性がありますので
御確認いただければとおもいますが、これまでに肺炎球菌ワクチンを1 回も接種したことがなく、
平成 30 年度末までは、 65 歳、70 歳、75 歳、80 歳、85 歳、90 歳、95 歳または 100 歳
になる人に当てはまる人が定期接種として1 回接種できます。
任意接種の場合は個別に医師と相談にはなりますが、 過去5年以内に、肺炎球菌ワクチン接種を
受けたことのある人が、再接種を受けると、以前の接種時より注射部位に痛み、赤い発疹、しこり等
の副反応が高い頻度や強い程度であらわれると報告されています。再接種を行う場合は、その必要性を
医師と相談のうえ、十分な間隔をあけて受けてください。また副作用についてですが販売前の治験では
65例中49例(75.4%)96件の副反応が認められ、その主なものは注射部位疼痛47件(72.3%)、
注射部位発赤17件(26.2%)、注射部位腫脹15件(23.1%)、頭痛4件(6.2%)、腋窩痛3件(4.6%)、
注射部位瘙痒感2件(3.1%)であったとのことですが、比較的副反応の頻度も高いワクチンのため
接種後症状が出てくるようであれば御相談ください。