ピロリ菌 診療の流れ

2017/07/18

ヘリコバクターピロリ菌、実はこんなかわいい名前とは裏腹に、多くの人の命を奪う殺人細菌です。
現段階でわかっているものだけでも、胃癌、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、血小板減少症、萎縮性胃炎、
胃MALTリンパ腫などなど多くの病気を引き起こします。ピロリ菌は除菌薬を1週間内服で
約90%弱の方が除菌できます。そして除菌が成功すると、今後人生で67%の胃癌の
発生抑制効果があります(文献による)。是非ご相談ください。

保険適応でのピロリ菌検査および除菌は、上部内視鏡(胃カメラ)で萎縮性胃炎を確認することが
厚生労働省の決めた適応条件であるため、保険診療でのピロリ菌検査および除菌を希望される場合
には、上部内視鏡検査(胃カメラ)を受ける必要があります。
また、健康診断、人間ドックなどでピロリは陽性(いる)であるのは、既にわかってらっしゃる方も、
内視鏡で萎縮性胃炎や今現在癌がないことの確認してからの除菌薬処方になります。
しかし自費診療(自由診療)であれば、ピロリ菌検査や除菌薬の処方は健康保険は適用されませんが
上部内視鏡検査(胃カメラ)なしでのピロリ菌検査や除菌薬処方可能です、どうしても上部内視鏡
(胃カメラ)検査を受けたくない方は御相談ください。
保険診療を望まれる場合
パターン1
当院初診⇒内視鏡⇒萎縮性胃炎確認⇒ピロリ検査(呼気テスト、または抗体検査、または便中抗原)
で陽性確認⇒除菌薬処方
パターン2
人間ドックや健康診断でピロリ陽性⇒当院初診⇒内視鏡⇒萎縮性胃炎確認⇒除菌薬処方
パターン3
他院ですでに内視鏡、萎縮性胃炎確認済み⇒当院初診⇒ピロリ検査(呼気テスト、または抗体検査、
または便中抗原)で陽性確認⇒除菌薬処方
パターン4
他院ですでに内視鏡、萎縮性胃炎確認済み⇒ピロリ検査
(呼気テスト、または抗体検査、または便中抗原)で陽性確認⇒当院初診⇒除菌薬処方
パターン5
他院ですでに内視鏡、萎縮性胃炎確認済み⇒ピロリ検査(呼気テスト、または抗体検査、
または便中抗原)で陽性確認⇒除菌薬処方⇒当院初診⇒除菌できているか判定
いずれのパターンでも当院の受診は可能ですが他院での診断がある場合にはデータもご持参
いただけるとさいわいです。
 さらに続きです。
自費診療でのピロリ検査を希望される場合
当院受診⇒ピロリ検査(呼気テスト、または抗体検査、または便中抗原)で陽性確認⇒除菌薬処方
除菌薬の処方は処方箋薬局でも、自費で薬剤を購入していただくことになるので注意が必要です。
自費診療での問題点は、上部内視鏡検査(胃カメラ)をしていないと、除菌薬を内服して
ピロリ菌を除菌したとしても、今もし胃癌があったとすると、その癌を除菌でなくすことはできないことです。
自由診療(自費診療)でピロリを検査や除菌したいという方は、受診時にもお話いたしますが、
リスクとメリットがありますので御検討ください。

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