胃腺腫 のお話
2017/09/08
胃腺腫って?・・・そもそもそこまで認知度の高い疾患ではありませんが、今回取り上げてみます。
胃腺腫とは胃の粘膜に発生する、特に周りに浸潤せず、転移とかもしない腫瘍として、専門的には
扱われています。しかし胃腺腫は癌化のリスクのある腫瘍で文献的には約20-50%の癌化率
と言われております。(文献によって癌化率に幅があります。)ピロリ菌の感染のないところからの
発生がまれなため、ピロリ菌感染やそれに伴う萎縮性胃炎(過去ログご参照ください)、腸上皮化成と
関連していると考えられております。胃腺腫はそれだけでは症状はなく、胃カメラ(上部消化管内視鏡)や
バリウムで発見されることがほとんどです。癌とかでは無いので取り扱い規約などはありませんが
多くの施設では2cm以上、陥凹型や発赤を伴うもの、生検上高度の異型を伴うものは内視鏡切除と
しているようですが、施設によってとるかとらないかは基準が違うので注意が必要です。
院長も大学病院勤務時代には内視鏡的に、胃腺腫を切除していたこともあり、是非気軽にご相談ください。